華氏451度 繁体中文

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レイ・ブラッドベリの『華氏451度』がついに繁体中文の電子書籍で登場しました。翻訳は高英哲氏、そして出版人はWandererのBobbyさんです。

この名作の翻訳は過去に台湾の出版社から翻訳されていましたが、15年以上もの間増版がかからず「絶版」という状態でした。書籍のないディストピアを描いた作品は、政府の手によってではなく、冷たい市場の方程式によって台湾では目にすることができなくなっていたのです。

今回、Bobbyさんはこの名著を電子書籍で蘇らせることにしました。人口が2,500万人にも満たない台湾での試みです。

私も彼の試みに賛同し、出版契約書の査読や出資という形でお手伝いをさせていただきました。

中国語が読めるご友人へ知らせていただけるとうれしく思います。

「UNDER GROUND MARKET」

朝日新聞出版の「小説トリッパー 2012年冬号」に寄稿した書き下ろしの短編小説「UNDER GROUND MARKET」が昨日からKindleストアに登場します。

「UNDER GROUND MARKET」は原稿用紙にして50枚、文庫本の組版で25〜30ページほどの短編小説、これを、100円で販売いたします。表紙は小説トリッパーに掲載された時の扉絵をほぼそのまま用い、なんと解説まで収録していただきました。まだ解説は読んでいないので、明日の配信開始を楽しみに待っているところです。

発行人は朝日新聞出版。つまり、KDPを用いたセルフ・パブリッシングではありません。

文芸誌からの短編切り出しを電子書籍として販売する例は、国内では般的ではない(というか、他に事例を知りません。どなたかご存知ですか?)のですが、このような活動がAmazon Singlesを日本に呼び込むきっかけとなってくれれば幸いです。Wired Singlesは日本語化もされて購入できるようになっています。

記事や掲載した小説が単体ですぐに販売でき、残せるるようになれば、雑誌というメディアの価値もまた変わってくるのではないかなどと考えます。

配信の話はここまで。肝心の小説は、地下経済と移民が溢れた2018年の東京を舞台に、3人の若者たちが駆け抜ける、青春小説です。初めて、主要なキャラクターに女性を配していますが、さて、気に入っていただけるでしょうか。

配信は、明日、2月1日から。お気軽にお楽しみください。

 

短編「コラボレーション」発表

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皆様、お待たせしました。Gene Mapperと同じ世界を共有する新作「コラボレーション」を、本日発売となったS-Fマガジン 2013年2月号の紙上にて発表することができました。Gene Mapperで試みた、今この場から見える未来の情景を描き出すという挑戦へ、歴史ある紙面の上で挑ませていただけたことを関係者の皆さんと、Gene Mapperを応援してくれた皆さんへ感謝します。
昨年からという、極めて短い執筆キャリアしか持たない私の作品を日本唯一のSi-Fi専門誌に掲載していただくこととなったのも、Gene Mapperを応援してくれた皆さんの声と無縁ではありません。
電子書籍でセルフ・パブリッシングされたGene Mapperと異なり、原稿用紙にして50枚という限定された紙幅と締め切りの中で、SFのプロフェッショナルである早川書房の編集者と共に作り上げた作品です。

匿名主義者が配布しているプライバシーフィルター「アノニマス・ケープ」を常用する時代遅れのエンジニアが、トゥルーネットの奥底に今も生きるインターネット時代のサーバーで見たものは……

そんな「コラボレーション」は、なんと巻頭のカラーページ直後に掲載されています。
また、今号のS-Fマガジンで私の作品を収録した「日本人作家特集」では次代を担う作家として、樺山三英さん、宮内悠介さん、オキシタケヒコさんの作品も合わせてお読みいただけます。

ぜひ、書店で手に取ってご覧下さい。

「UNDERGROUND MARKET」発表

tripper本日、朝日新聞出版の雑誌「小説トリッパー 2012年冬号」が発売になりました。このトリッパーの第2特集「電子書籍戦争の現在」に書き下ろしの短編小説「UNDERGROUND MARKET」を寄稿しています。

増税が止まらないために産まれた地下経済と、移民がはびこる2018年の東京を舞台に、表側の経済活動からドロップアウトした3人の若者達が己の存在を賭して走ります。

原稿用紙にして50枚ほどの小品ではありますが、Gene Mapperのようなガジェット満載のSF作品ではなく青春小説としてしたためました。Gene Mapper違うのは、主要な登場人物の中に女性も含まれていることかもしれません。

10月の中旬にオファーを受けてから今月の頭あたりまで、担当していただいた編集の方からものすごくたくさんの指摘を受けながら、初稿、第二稿、そしてゲラで最終校というスケジュールで執筆を行ったのですが、初めてのことづくしで、得るものの多い経験となりました。

掲載される状態については今日まで知らなかったのですが、表紙、背、そして目次では作家の中で一番大きな級数で「電子書籍出身作家の代表」であるかのように紹介され、いささか面映いところもあります。

店頭では見つけにくい雑誌かもしれませんが、是非お手に取っていただけるとうれしく思います。掲載されている場所は巻頭から少し下った大変見つけやすいところにあるBooks朝日.comの林さんの特集の直後です。

全国の大きめの書店に配本されていると思いますので、ぜひ、お手に取ってGene Mapperの発表から半年の間に、どれだけ私が成長したのか(変わっていないのか……)ご覧頂けると幸いです。

Windows Updateでフォントが表示できなくなる

追記:12月21日のアップデートにて問題は解消しています。

久しぶりにWindows Updateに凄いのがやってきた。OpenTypeのCFF(Compact Font Format)のアウトラインをアプリケーションから取得できなくなっている。アウトラインを取得するためのAPI、GetGlyphOutline()が、少なくともCFFに格納されているPostscriptフォントで動作していないらしい。

Fonts break after Windows security patch KB2753842

現状での回避方法は、Criticalとされるセキュリティ・アップデートのMS12-078をアンインストールするしかないわけだが……正直なところ、お勧めできる方法ではない。このセキュリティアップデートが対策する脆弱性は「リモートからのコード実行」という極めて危険性の高いもので、対象となるOSは以下のリストを見る限り、Windows XP以降の全てのデスクトップWindows OSだ。

2010年にも似たような問題が報告されているが、このときの影響は「DoS」またはコード実行による「権限昇格」であり、ローカルでの危険性として報告されていた。

 

Microsoft Windows OpenType Compact Font Format Driver Vulnerability

今回「リモートからのコード実行」というCriticalなものになったのはWebフォントのためだろう。フォントをインストールさせなければならなかった2010年と異なり、マルウェアを仕込んだサイトを踏ませるだけで攻撃が成功してしまうのは、確かに影響範囲が広い。しかし、充分なテストは為されなかったようだ。Adobeやモリサワ、フォントワークスなどの商用DTP用OpenType書体のほとんどが、今、多くのアプリケーションで使えなくなってしまっている。

セキュリティ・アップデートは出し直しになるだろうが、久しぶりに凄いWindows Updateだった。

ここからは妄想に属す戯れ言なのだが、2010年はDoSや権限昇格で済んでいた問題が、今回はコードを実行する深刻な脆弱性となった。まさか、とは思うが、カーネルモードで動作する正常なPostScriptコードが「悪意ある行為を行う」脆弱性であったりしないだろうか。実行可能なコードが善意に基づくものか悪意を持って作られたものかを機械的に見分けるのは困難だ。もしそうだとすれば、対処する方法は開発元のコードサイニングを施すような、プラットフォームへの参入障壁を用いる方法ぐらいしか思いつかない。

 

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