StoryBundle by SFWA

米国のSF作家クラブ、SFWA(Science Fiction Fantasy Writers of America)が電子書籍の販売方法サービス、StoryBundleと協力して実現した企画 The SFWA Science Fiction Bundle が始まりました。

The SFWA Science Fiction Bundle
Detail: THE SFWA SCIENCE FICTION BUNDLE (詳細)

StoryBundleの電子書籍販売方法はちょっと変わっています。購入する価格と、著者(あるいは編集者、出版社)への分配率をユーザーが決めることができます。

購入時に、価格と、著者の取り分を指定することができる

今回のバンドルでは5ドル以上、15ドル未満で以下の6点の作品を購入することができます。ここに円城塔さん、飛浩隆さんと私が、それぞれショートストーリーと中編を寄稿しているハイカソルのミニブックレット「SAIENSU FIKUSHON」が含まれています。購入すると、DRMフリーのEPUBと.mobi(Kindle用データ)をダウンロードすることができるようになります。

  • Saiensu Fikushon 2016 by TOBI Hirotaka, Toh Enjoe and Taiyo Fujii
  • Borrowed Tides by Paul Levinson
  • The Weave by Nancy Jane Moore
  • Truck Stop Earth by Michael A. Armstrong
  • Children of Arkadia by M. Darusha Wehm
  • Beyond the Gates by Catherine Wells

15ドル以上で購入した場合には、さらに6点のボーナス作品がダウンロードできます。ロバート・J・ソウヤーさんから提供されている作品はヒューゴー賞にノミネートされた「Factoring Humanity」、リンダ・ナガタさんからは「Tech Heaven」。他にも錚々たるメンバーが、自作を提供してくださっています。

  • Unidentified Funny Objects Edited by Alex Shvartsman
  • Factoring Humanity by Robert J. Sawyer
  • Strangers Among Us Edited by Susan Forest and Lucas K. Law
  • Tech Heaven by Linda Nagata
  • The Burning Eye by John F. Carr
  • The Leaves of October by Don Sakers

12点の書籍には、多くの作家の短編を含んだアンソロジーも含まれています。私も寄稿している「SAIENSU FIKUSHON」と「Strangers Among Us」、そして「Unidentified Funny Objects」の3点です。

この企画に手を挙げた理由は「A  Fair War(公正的戦闘規範)」を読んでいただきたかったことが一番なのですが、円城塔さんの「Overdrive」、そして飛浩隆さんの「Sea Fingers(海の指)」を英語圏のSFファンの方々へ届けたかったからです。いずれも2015年以降に発表された新作ですし、なにより面白い。

SFWAの正会員でもあるので、日本のSF作品を広められる機会は積極的に活用していきたいと常々考えています。

PHP 7にアップグレード

先日、Debianを現行の安定版 Jessie にアップグレードしたので、黒い画面に慣れているうちにと思って懸案だった PHP も 7.0 にアップグレード。当然のようにすんなりとはいかない。

Ubuntu系の記事を見ながらppaのレポジトリを追加していたのだけど、これがまずかった。というか、UbuntuとDebianが異なるディストリビューションだということに理解が及んでいなかった。慣れている人ならば間違ってしまっても …/ubuntu/dists/jessie/ と出てきた瞬間に気づくんだろうけれど……。

$sudo add-apt-repository ppa:ondrej/php
$sudo apt-get update
Ign http://ftp.jp.debian.org jessie InRelease
Hit http://ftp.jp.debian.org jessie Release.gpg
...
W: Failed to fetch http://ppa.launchpad.net/ondrej/php/ubuntu/dists/jessie/main/binary-amd64/Packages
    404 Not Found
E: Some index files failed to download. They have been ignored, or old ones used instead.

一時間ほどロスしましたが、最後は以下の記事に従って php と mysql をアップグレードすることができました。

How to Install PHP 7.0 & 5.6 on Debian 8/7 using PPA

さすが php 7。Wordpressがずいぶんと快適になりますね。

駆け足で Debian をアップグレード

WordPress Jetpack 4.8が古いphpで盛大にバグを出したのに巻き込まれてしまったので、サーバーのOSを、Debian 6から8までアップデートしました。2012年に借りたときからほぼ放置だったので新しいApacheは動かず、phpも5.3.xのままという、ちょっと酷い状態だったわけで。

Jetpackの方は4.8.1で問題を解消していたのだけど、さすがに6年前の環境はまずい、ということで半日かけてアップデートできるところまで頑張ってみようと思った次第。まずはパッケージマネージャーの勉強から。yumとかbrewじゃないんだっけ……。

$sudo apt-get update

いきなり動かず焦ってしまう。ソースその他のダウンロード先がないとのこと。サポートが終わるというのはこういうことですね。この段階でDebian 6 (Squeeze)のままphpだけアップデートしようという計画は放棄。OSそのものをアップデートすることに。

Debianのアップグレードについては、Debian 6(squeeze)を7.5(wheezy)にアップグレードする方法! など、ほんとうにたくさんの情報がありました。先輩達に感謝。

$sudo vim /etc/apt/sources.list

squeezeをwheezyに変更。vimはつい最近、vimを愛用している作家に関するエッセイを書くために練習していたのです。vimの高度な編集機能はやっぱり英語や設定ファイルでこそ活きますね。そして再び apt-get update からの apt-get upgrade 。233個のプロジェクトが書き換えられるというメッセージを見て肝を冷やしつつ……

$sudo apt-get dist-upgrade

当然のことながら問題発生。

  • perlにlocaleがないと怒られる
  • /usr/local/sbin と /usr/local/bin にPATHが通っていないと怒られる

なんとなく apt-get がちゃんと動いていない気がしたので、もう一つの apt 管理コマンドでアップグレードしてみることに。

$sudo aptitude update
$sudo aptitude dist-upgrade

Debian 7へ移行することができましたが、 mysqld が動いてない。エラーを見ると UTF-8 の設定で落ちている様子。 6 – 7 のアップグレードはこなしてくれた aptitude ですが、7 -8 では推奨されないとのこと。やはり apt-get で警告された locale がない問題を解消しておかなければならないのでしょうということで locale を生成しようとしたが、今度は cd がないと怒られた。

ここでようやく気づきました。sudoにPATHが通っていなかったのです。

よくいままで動いてたな……。

このあとは apt-get で Debian 8まで(それなりにハマりつつ)移行できました。Apacheも2.4.xに、phpも丹念にエラーを潰していくのって、ほんと大切なことですね。Linux のアップグレードなんてやったのは10年ぶりぐらいなのですが、情報が増えていることにも驚かされました。文書を残してくださったコミュニティの皆さん、ほんとうにありがとうございます。

早川書房、電子書籍の半額セール実施中

2017年4月10日をもって、セールは終了しました

早川書房がAmazonや楽天Kobo、紀伊国屋などの電子書籍ストアにて、半額セールを行っています。

人気作家50名超! 国内SF400点電子書籍半額キャンペーン (2017/03/31)

私の著書で対象となるのは以下の3点です。

なお、セール開始の情報はきんどるどうでしょうより教えていただきました。このセールは、著者の了解をとって行われているものです。遠慮なく、普段お使いの電子書籍ストアにてご購入下さいませ。

2017/03/31 13:00 Koboでのセールも行われていることを知りましたので修正しました。

2017/04/02 早川書房のリリースを反映しました。

実施いただいている電子書籍ストアのフェアを、簡単にわかる範囲で追記しました。普段は行かないストアを見てきたわけですが、特価の出し方にもいろいろあるのですね。価格の異なる別の商品を登録してしまうのは悪手に見えますが、システムの都合などもあるのでしょう。

Tales of Bitten Appleを終えて

2015年の10月号からMacFanで連鎖していたショートストーリーのシリーズ、「Tales of Bitten Apple」が、今月発売になる2017年5月号の第19話をもって終了となります。楽しみに読んでくださったみなさま、ありがとうございました。

デジタルノイズの灯夢さんのイラストと一緒に振り返ってみたいと思います。

第1話「機上のジーニアス」

記念すべき第1話は「お客様にジーニアスはいらっしゃいますか」から始まります。 Tales of Bitten Apple の奇数回は2023年ごろの設定で、現行のApple製品が少しだけ過去のものになっている時代を背景に、かつて銀座の Apple Store で勤務していた野良ジーニアスのハチヤがトラブルに巻き込まれる話です。第1話のガジェットは、ハイジャックに使われたiPhoneでした。

第2話「サファリの女」

第2話。偶数会は現代。ちょっと変わった場所で使われる Apple 製品をフィーチャーしています。主人公は Apple 製品を世界中で売り歩いているジャンボさん。「サファリの女」では狙撃用のキットをアフリカに持ち込みます。フィーチャーガジェットは、 Apple Watch Edition 。

第3話「あのiPhone」

ホーチミンで開いているハチヤのお店に、詩を好むフリーのエージェント、トビー早志がやってきます。フィーチャーガジェットは、大統領になれなかったあの女性が使っていたiPhone 5です。

第4話「失敗作」

ウクライナで足止めされたジャンボが宿の iMac フラワーパワーの中で見たものは……。

第5話「バンコクのファン」

バンコクで店を開く羽目になったハチヤのもとに、懐かしい Mac が持ち込まれます。見ればわかりますね、 Cube です。

第6話「価値・ニアゼロ」

ビットコインのマイナーとして名を馳せていた男性が、中国資本のソーラーファームで埋め尽くされた故郷のジンバブエでやろうとしていた事業は? ジャンボは大量の iPad 基盤を持ち込みます。

第7話「陛下のカメラ」

バンコクといえば王様。ハチヤは彼と象牙のあぶない関係に巻き込まれてしまいます。フィーチャーガジェットは世界初のコンシュマーデジタルカメラ Quick Take です。

第8話「ブルートゥフォース」

深圳を訪れたジャンボは、知人のガジェット屋から怪しい「指ロボット」を売り込まれます。

第9話「光の描き方」

トビーに招待されたリゾート地には、やっぱりトラブルが待っていた。キーガジェットは iPad Pro です。ちょうどこの頃、わたしもiPad Pro を買ったのですよ。懐かしいな。

第10話「ハンドルあり」

ジャンボが頼まれたのは、旧 Mac Pro。腕を失ったベーシストは故国から逃亡しようとしていた。

第11話「レギュレーション」

シンガポールに呼び出されたハチヤ。目の前には2016年、 Brexit の日にイギリスから送り返されたまま放置されていたコンテナがあった。

第12話「死体農場」

テネシー大学人類学研究施設には、死体農場がある。ジャンボはそこに、ハンディなDNAシーケンサーを持ってくるよう頼まれた。

第13話「幻のジム」

2023年、iPhoneでポケモンを遊んでいる日本人旅行者を見かけたハチヤ。彼の事情とは? 個人的にはとても好きな話です。

第14話「隻腕の射手」

車椅子のアーチェリー射手バートルに、 Apple Wactch と特殊なグローブを頼まれたジャンボ。バートルはWatchを使った照準器を考案したのだ。だが、それはテクノロジー・ドーピングにあたるのだった……。

第15話「磨け、磨け、磨け!」

日本に帰ってきたハチヤは、Apple製品修理の師匠に呼び出された。傷だらけになった iPhone 7 ジェットブラックモデルに、遺産の秘密が隠されているというのだ。

第16話「嘘を本当にするために」

しゃれたアンテナシールを求めて、ストライキに沸くブラジル、ジュンディアイにやってきたジャンボは、トランプ支持者たちが巡らす策謀に巻き込まれる。

第17話「黒ずんだiPhone」

いつもトラブルを持ってくるトビーは、今回「あの本」を持ってきた。

第18話「アーカイブ・アメリカ」

ミシガンのボールパークの駐車場で、ジャンボは32ペタバイトのストレージを積んだトレーラーを顧客に渡した。彼は、大統領令で消される政府の公開データを全て保存してメキシコに逃げるのだという。通り抜ける場所は、ネイティブアメリカンの居留地だ。

第19話「バイバイ、マック」

ハチヤは再び、機上にいた。目の前にあるのは、砂時計アイコンのシールが貼り付けられた、焼け焦げたMacbookだった。 File Vaultで保護されたアカウントを復帰させてほしいという依頼だった。