じつに面白い。

アオリのコピー「歴史の闇に封印された『禁断の書』」「イエスが語った秘密の教えー」「「裏切り者ユダ」の常識がくつがえる!」とかとは全く違った意味で、実に面白い。

登場人物こそイカリオステのユダやイエスではあるが、親鸞とダルマぐらい違う内容の教義体系だ。ユダヤ教徒ではなかったギリシャ人パウロがコスモポリタン思想に入れ替えたときにはじき出されてしまったもうひとつの「キリスト教」が垣間見える。グノーシス派やコプト学に立脚した解説の助けもあって、知的好奇心も満足させてくれる。

これだけの多様な思想の引き金となったイエスという人物の偉大さを改めて思い知ることができた。

キリスト教徒ではない私にとって、「ユダの福音書」の異端性や衝撃などはどうでもいいことである。ユダがイエスの計画によって官憲にイエスを売り渡したことだって最後の晩餐の「お前は行ってなすべきことをなせ:ヨハネの福音書」に暗示されていることだし、使徒の中で最もインテリであり、イエス同様ユダヤの教養に満ちていた人物であったことなどから、使徒の中での彼の重要さは承知していたことであったわけだし、ね。

ユダの福音書を追えを読んだ人なら必読。「ユダの福音書を追え」の登場人物自らによる解説を堪能できる。

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