Koboが来た、バカの壁を連れて

今日、楽天Koboがスタートした。15:00には今まで並んでいなかった日本の書籍が並んでいたのを確認できた。

おめでとうございます。

欲しい本があるかといえばほとんどない状態ではあるけれど、買収が昨年の11月だからたったの8ヶ月。この短い期間に日本では殆ど流通していなかったEPUBの書籍を集め、日本語版リーダーの出荷にこぎ着けたことには感謝したい。

これからKindleも追ってくるが、楽天IDという「プロには見えない顧客層」はAmazonとマーケットを二分することだろう。大手の一方がEPUBを担いでいるのもいいバランスだと感じる。

象徴となるリーダー、Kobo touchも自宅に届いたらしい。個人的にはKindle系のサービスをiPadで使うつもりなので、このリーダーは「Gene Mapper」の動作確認が終わったら、私が書いた初めての物語を入れたまま実家の母親に贈るつもりだ。

しかし、やはり急いで開始しただけにいくつかの問題が雑に対処されているのが残念といえば残念だった。

私は、楽天がKoboの日本語版を出すとアナウンスした日にkobo reading lifeにサインアップし、先週は始まったばかりのkobo writing lifeにもサインアップした。「Gene Mapper」の出版準備のためなのだが、Reading Lifeの提案するソーシャル・リーディングはAmazonの公開コメントよりも楽しく、iPhoneやiPadで何冊かの本を斜め読みしていた。また、本題のGene Mapperも登録して、どの程度のリードタイムがあるのか確認したりしていた。

このときに作ったアカウントに、今日からアクセスできなくなっていた。楽天IDでなければログインできなくなっていた。買った本もコメントも、出版登録していた「Gene Mapper」のデータにも、楽天が分断したアカウントの壁の向こう側に行ってしまい、手が出せなくなってしまった。

幸いなことに、セッションを残したままで放置してあったSafariのウインドウがあったので、出版カウントダウンが始まっていた「Gene Mapper」だけは消すことができたのだが、移行措置が全く取られないとは予想を超えている。

楽天IDへの移行は、確かにマストだ。ワールドサービスにおいて複数のアカウント系列をサポートすることは大きな負担となるだろうが、楽天IDでのサインアップができなければkoboの失敗は確実だ。また、これからAmazonが広く薄く覆っている世界に切り込んでいくには、進出先で大きなユーザーベースを持っている販売網と提携、あるいは買収して今回やったように勢いよく展開する必要があるだろうし、その予行演習はお膝元の日本でやっておきたかったことだろう。なにせ、土地の文化にがっちりと絡まっている書籍の販売なのだ。

追記
先ほど、コメントで教えていただいた。アカウントの移行は手動で行ってくれるということだ。
http://www.kobobooks.com/japan_transition

理解し難いのは、日本だけiOSのリーダーアプリが入手できなくなっていることだ。日本で最も売れた携帯電話はiPhone 4Sになったというほど、日本のiOS普及率は高い。そして、KoboのiOSアプリは素晴らしい出来だった。ソーシャルリーディングを楽しめたのは、iOSだからこそだ。レスポンスの悪いeInkでは体験できない読書の未来を感じたアプリを、なぜこのタイミングで消した。

複数のステークホルダーが居るコンテンツを売る際に、DRMが必要になることもあるだろう。その不便さを補うのがプラットフォームの広がりであるはずだ。恣意的に遮られたプラットフォームでは、DRMは必要悪ですらない。三木谷社長が憎んで止まないバカの檻だ。

Koboはいいサービスになる要素を兼ね備えていると感じるけれど、私は、Androidやリーダー、デスクトップでしか読めないような本を買うことはないだろう。

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4件のコメント

    1. おお、ありがとうございます。
      このページは今朝からあったのでしょうか。

  1. ピンバック: kobo touchリーダー

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