MacID

OS Xに切り替わってしばらくの頃に、USBストレージにKeyChainを移して運用するなんてことをやっていた(物理的なキーチェーン制御 )。悪くはない考え方だったとは思うが、抜き差しするたびにキーチェーンを解除しなければならないため、パスワードを入力する回数が増えてしまった。セキュリティを高めるためにパスワードの露出を増やしてしまうのでは本末転倒だ。そしてKeyChainがなくても多くのアプリケーションはキャッシュしたパスワードを使うことにも気づいて、結局パスワードで保護されたスリープが一番という結論に達した。

だが、スリープの解除に入力するパスワードには悩んでいた。オフィスの中ならいいがカフェでパスワードを入力するのは気がひける。肩越しに入力中のパスワードを盗むショルダーハック(英語だとshoulder surfingという)を防ぐために周囲を見渡せば「これからパスワードを入力しますよ」と言っているようなものだ。スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスやノートPCを盗む目的は、端末そのものの転売から情報の販売に変わりつつある。マスターパスワードがついた端末はID窃盗を生業とする人々にとって、店頭の新品よりも高い価値を持つはずだ。

なんでMacに指紋認証が搭載されないんだよ。iOSの指紋認証があるじゃないか。こいつでMacのスリープ解除ができればいいのに……と思っていたら、Facebookで友人が投稿してくれたのがMacID

Bluetoothを登録したiPhoneがMacに近づいたり遠ざかったりすることで、画面をロックしたり、ロック解除をしてくれたりする。パスワードを保存しているのがMac側で起動しているMacIDアプリケーションそのものだったりするなど、若干力ずくと感じる仕組みではあるけれど、負担のない自然な使いよさは心地いい。ユーザーに余計な負担をかけないことがセキュリティにとって大事なことだと教えてくれる。

OSのモーダルダイアログでユーザーのパスワードを入力しなければならない時にも、iPhoneでTouchID認証をすれば代わりに入力してくれるのが地味にありがたい。

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