リファレンス・リーダー


仕様の実装について解釈がまだまだ不安定なEPUBで書籍を発行しようとしているのだが、どの程度のスタイルシートがレンダリングされるのか、そしてどんなリーダーをお勧めすればいいのだろう。

デスクトップならば、Chromeを用いるReadiumかMurasaki(OS X)になるか。Readiumはページビューワー、Murasakiはスクロールビューワーだ。特にデスクトップにおいてあるEPUBを直接開くことができるMurasakiは、ちょっとお高めだけど、もしもEPUBによる制作を考えているのなら是非手元に持っておいてほしい。WebKitの優れたHTML開発ツール「Web Inspector」でスタイルシートをリアルタイムに調整できる。

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KoboのOS X用リーダーは……Koboのアカウントを持つならば持っているだろうからわざわざお勧めすることもないだろう。

e-Inkのハードウェアリーダーは問題なさそうだ。既に発表されているKobo touchは、Kobo Appよりもマシであれば問題ないだろうし、まだ発表されていないがKindle touch日本語対応版は、開発用のPreviewerで見る限りはReadium並みにスタイルシートを表示してくれている。

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Kindle App for OS X/Windows/iOS/Androidは……困ったことに横書きしか表示してくれない。いずれupdateされてKindle touchの次世代版と同じような表示をしてくれることを期待したい。

困ったのがAndroid版のKindleだ。Kindle Fireと同じような表示を狙っているのだろうが、WebKitが機種によって異なるのか、機器ごとに異なるレンダリング結果になる。モノによってはルビで行が替わってしまうような、何年か前のSafariのような状態だ。AmazonはAndroidの断片化を甘く見ているのか、他の端末から囲い込まれたFireに乗り換えてほしいのか……恐らく両方なのかもしれない。

モバイルには多数のEPUBリーダーがあるが、ReadiumやMurasaki、Kindle touch並みにスタイルシートを表現できるビュワーはそれほど多くない。以前にもお伝えしたKoboのiOS版は、スタイルシートをかなりしっかりとレンダリングしてくれる。Kobo touchを買う人はどうせ持つことになるだろうから、Kobo Appで読んでくれる層はある程度期待してもいいだろう。

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だが、レンダラーと使い勝手はまた別の問題だ。紀伊国屋書店のKinoppyは再現性こそ低いし、文中リンクに対応していないなどの問題は抱えているが、それなりの軽快さと読みやすさがある。それなりにマンガも揃い始めているBookWebを使う人にはやはりKinoppyか。

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Kobo touchを持っていればKobo App、BookWebで買い物するならKinoppy、Kindle Storeで書籍を買うならKindleか……つまり、プラットフォームを意識した電子書籍リーダーは書庫を兼ねるということだ。作り手の都合で、このアプリで読んでね、と言ってはならないのかもしれないな。そう考えると、アプリ本やPDFという選択肢は意外と賢いのかもしれない。

いや、やらないけどね。

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