ヒステリアン・ケース中文版


Kindle連載でお楽しみいただいている『UNDERGROUND MARKET-ヒステリアン・ケース』だが、今日から中国語への翻訳作業が始まった。

翻訳にあたるのは『Gene Mapper -core-』の台湾・中国エージェントをお願いしているWanderer、翻訳者は神楽坂雯麗。Wandererは自社サイトの書店binb、電子書籍販売ストアReadmooをはじめ、Google Plays、iBookstore、Kindleでの電子書籍出版を手がけている、台湾の独立系電子書籍企業だ。日本のVoygerとも関係が深く、Webブラウザーで読む書店binbのエンジンは同社のBinBを使っている。代表のBobby氏は台湾EPUB界を代表する人物の一人でもあり、私の友人だ。

Screen Shot 2013-11-01 at 1.01.23人口が2,500万人に満たない台湾の電子書籍事情は日本と大きく異なる。iBookstoreやGoogle Playsはあるが、E-inkを用いた電子書籍リーダーを擁する最大のプラットフォーム、AmazonのKindleが入ってこないのだ。E-inkが台湾の企業であることを考えると極めて皮肉なことである。今年の末か来年にはKoboが参入するが、それまで台湾には専用の電子書籍リーダーを使って読書ができない環境が続く。

そんな厳しい環境の中でWandererは第一号書籍として『Gene Mapper -core』を掲げてくれている。横に並ぶのは名作『華氏451度』の繁体中文版だ。レイ・ブラッドベリの手によるこの作品は、台湾で長らく絶版であった。ブラッドベリが危惧した政府による焚書ではなく、小さな市場故の絶版だ。その作品を、Bobby氏は蘇らせている。

このラインナップの中に、私の作品をまた並べていただけるというのだ。なんと嬉しいことだろうか。

また、Bobby氏は中国本土の「唐茶」という電子書籍出版社へも『Gene Mapper -core』を卸してくれている。『UNDERGROUND MARKET -ヒステリアン・ケース』も、中国本土へ渡っていくことになるだろう。

オリンピックを控えた2018年の東京を駆ける三人の物語が、海の向こうの読者にどのように受け入れられるのか、今から楽しみで仕方がない。出版開始、という続報が出たら、また報告したい。

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